2024.06.10
ユネスコ1974年改訂勧告に関するアジア太平洋地域政策対話会合への協力
上智大学ユネスコチェアは、6月5日から7日までタイ・バンコク市で開催された、「ユネスコ1974年改訂勧告に関するアジア太平洋地域政策対話会合」にパートナー機関としてこれをサポーとし、あわせてセッションの企画、運営を行いました。
今回の会合は、ユネスコ・バンコク地域事務所とアジア太平洋国際理解教育センター(APCEIU)共催、タイ国政府協力のもとで開催されたもので、「1974改訂勧告」が2023年12月に承認されたのを受け、実施にあたってのロードマップを作成するため、アジア太平洋地域の加盟国の代表、関係ステークホルダーが集まりました。
上智大学ユネスコチェアは以下の2つを実施し、合わせて会議運営に携わりました。
①改訂勧告実施に向けた課題と提案に関する研究発表 (2024年6月5日午前)
チェア実施責任者の杉村教授が、“Current Landscape of Education for Peace, Human Rights and Sustainable Development in Asia-Pacific: Challenges and Opportunities in Implementation of Recommendation”というテーマで全体会合において研究発表を行いました。本発表では、改訂勧告実施のためのロードマップを作成するにあたり、既存のユネスコの調査報告書での分析を基にアジア太平洋地域での課題を分析しました。
②テーマ別パネル「教育者の役割」の企画・運営とパネリストの招聘(6月5日午後)
上智大学ユネスコチェアは、会合の中のパネル「Thematic Panel: Teacher Development, Teaching and Learning Materials」を企画運営し、以下のメンバーを会合に招聘し、持続可能な開発のための教育(ESD)で求められる柱の一つ、「教育者(educator)」に注目したパネルを展開しました。
本パネルでは、教師の役割と教材開発をテーマに、東ティモール、ニウエ、フィリピンでの持続可能な開発のための教育(ESD)およびグローバル・シティズンシップ教育(GCED)をめぐる実践報告と、教育省の立場からタイ教育省の見方について発表が行われました。実際に登壇された方々は、東ティモール聖イグナチオ学院教諭の浦善孝教諭(イエズス会神父)、ニウエ(Niue)国教育省のMs. Mele Yeates、フィリピン師範大学グローバル市民教育センター長 Dr. Romyen Hibanada、さらにタイ教育省基礎教育局Dr. Chalermchai Phanthalert、上智大学客員教授、ジョージワシントン大学Prof. James Williams(オンライン参加)です。
今回の会議の成果を受け、今後は、ユネスコの改訂勧告実施にあたるロードマップの作成と実施、ならびに一連の活動を通じた調査研究活動を、ユネスコ・バンコク事務所、APCEIUとともに展開していく予定です。